手順がおかしい

2018年06月27日

  本日は、環境建設委員会が開かれました。   まず、10時から若葉地区共同建替え事業の現場を視察しました。   区は、狭あい道路の拡張や木密地域の解消を目的に、地権者からの要望書を受けた上で、まちづくりコンサルタントの派遣や事業化支援を行なっています。   こうした事業の効果が、着々と出ている若葉地域の現状と課題を、現場にて担当部署から説明を受けました。   住宅密集地域の道路拡幅などは、セットバックで敷地が狭くなることなどからなかなか思うように進みません。   住民の認識をどのように合わせていくか、またその支援をどうするかが、大きな鍵を握っていることを改めて感じる視察となりました。     視察を終え、委員会室に戻り、委員会が開会です。   今回の議題は、デモの出発地として使用できる公園の基準見直しについてです。   先日の当ブログ(2018.6.18)にて書きましたが、「集会等での公園利用について規制をかけていく方針」との区長の答弁に、きな臭さを感じていたのですが、公園使用の基準見直しにより、デモで使える公園を新宿中央公園だけにするとのこと。   また、この見直しは条例改正ではないので、議会に議決権はなく、区長の判子(部長決済)だけで適用されてしまいます。   ヘイトスピーチは絶対に認めることができませんので、これにより縛りをかけられるのは良いのですが、他のデモも同様に規制するということでは、憲法違反に問われる可能性もあります。   また、ヘイトデモ以外では、「障がい者差別反対」や「LGBT、多様性の容認」、「賃上げ・職場環境改善」など、正当な訴えのものまで規制するということは、表現の自由、言論・思想の自由を奪うことになりかねません。   区の所管が動いた理由は、「騒音等に迷惑している地域の町会・商店街から要望を受けた」とのことですが、具体的に「いつ、どの集会で、誰が、何に」など、苦情の件数も内容も分からない答弁でした。   私からは、   「受付基準見直しのみで、公園条例改正にしない理由は?(条例として扱うと憲法違反に問われるからか?)」 「苦情や要望の中身を詳細まで聴取した上で、議会に諮り、判断すべきだ」 「手順、手続きからすると、まずヘイトスピーチ規制をした上で、それら以外でも騒音等の苦情があるようならば、対処や改善を図るのが筋道ではないか」 「新宿中央公園1ヶ所だけでは、イベント事の多い公園だけに、実質的にデモや集会が大きく規制されることになるのではないか」   など、指摘をした上で、「進め方がいささか乱暴すぎる」と諫言を述べました。   これまで、私の会派では川崎市や大阪市、江戸川区の例をあげながら、ヘイトスピーチ規制強化を要請していましたが、そちらの方は「検討中」の一点張り。   そうした規制を進めることなく、「全ての集会を制限してしまえ」ということでは誰も納得いくわけがありません。   マスコミも駆けつけ取材していましたが、「新宿の行政は『いろはのい』も分からないのか」と書かれたら、恥ずかしくてたまりません。   現時点では、報告に対して、指摘し、意見をいうことしかできない議会サイドの状況にやきもきします。   この事案について、拙速に適用することなく、しっかり議会で取り上げさせることを粘り強く求めていきたいと思います。    

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