決算委員会 終了!2019年10月05日

 

昨日は、10時から決算委員会が開かれました。

 

決算委員会の最終日となり、各出席会派からのしめくくり質疑です。

 

私は、昼前から午後にかけて計39分間、質問に立ちました。

 

インターン生の中村さんが作った「若者の低投票率と主権者教育について」や「学童保育の昼食提供について」、「幼保無償化について」、区の見解などを質しました。

(質問全文は下記)

 

各会派からの質問を終え、最終討論でそれぞれが態度を表明し、採決へ。

 

私たちは、30年度予算は概ね適正に執行されたものと認め、四会計歳入歳出決算の認定に賛成しました。

 

9月20日から、過密日程の集中審議でしたが、しっかり質問もできたものと思います。

 

 

<若者の低投票率と主権者教育について>

Q.昨年は、区長選挙、本年になってからは、区議会議員選挙、参議院議員選挙とこの1年で、選挙が3つと選挙の続く時期でした。それぞれの選挙において、選挙管理委員会を中心として、選挙の周知、投票の啓発がなされてきたものと思います。また、選挙の有無に関係なく、日頃からもそうした取り組みがなされ、選挙に対する啓発として、毎年予算が執行されておりますが、どのような取り組みがなされているか、簡単にお答え願います。

 

Q.先日の参院選では10代の投票率は31.33%と全世代の平均よりも17ポイント低く、若者の投票率の低さが浮き彫りになりました。各自治体や新聞社は若者が投票に行くようさまざまなPR活動を行いましたが、新宿区ではどのような取り組みをなされたのか、また、10代、20代の投票率はどのような状況だったのか、そして、その数字は全国平均と比べて、どのようなものなのか、お聞かせ下さい。

 

Q.若者世代の数字は伸びなかったわけですが、こうした若者の選挙離れの理由について、世間では「若者は日本の政治に絶望して、投票しても無駄と諦めきっている」という風に言われることが多いのですが、私のところに来ているインターン生などから若者の現状についてや生の声を聴いてみると、こういったケースはむしろ少数派で、若者が選挙に対して持っている実際の感覚は、「別に投票に行ってもいいけど、誰に入れるでもないし…」といったくらいのものだとのことでした。

話を聞いた学生は19歳で、先日の参院選が初めての投票だったとのこと。投票に行こうという気持ちは前々からあったものの、誰に投票すればいいのか、そもそもどの党がどんな主張をしているのか全く分からないまま投票所に行き、いざ投票となって誰に投票すればいいのか分からずに結局適当に名前を書き、ただ「投票しただけ」の状態になってしまったとの反省があったようです。同世代の仲間達も同じ状態にあって、「誰に投票すればいいのかわからないから、投票に行かない」となってしまうケースも多々あったようです。つまりはどういうことかというと、若者が選挙に行かない理由は、そもそもの選挙の争点や候補者の主張、重視する政策、ひいては選挙についての知識が不足しているからだというのが、私の聴くことができた若者の生の声です。

そこでお聞きしますが、投票や政治への関わりについての若者のこうした声をすくいあげる取り組みとして、どのようなことが考えられているのか、お伺いします。

 

Q.選挙や候補者についての知識の不足は、投票の「リピーター」の割合を下げることにも繋がります。今回の参院選での10代の平均投票率は31.33%でしたが、そのうち18歳では34.68%、19歳では28.05%と19歳の方が投票率が低く、どちらも共に前回2016年よりも投票率が低下しています。また2016年の参院選では10代が46.78%、20代が35.60%と20代の方が投票率が低いということがありました。これらのデータからは、選挙権を得て間もない18歳は初めての投票ということもあり、物珍しさから比較的投票へ行きやすいが、そこでよく知らない候補者に何となく投票をした結果、投票の習慣は身につかずに2回目以降の投票には行かなくなる傾向にあるということが見受けられます。また、一人暮らしをしている大学生に関しては、現住所と戸籍上の住所が異なり、不在者投票の存在を知らない、あるいはやり方が分からないために投票に行けない、といった理由も考えられます。

こうした選挙についての若者の知識不足の原因についてですが、ネット世代である若者の多くは新聞など紙ベースが主体の媒体や情報ソースに馴染みが薄く、ポスターや立て看板、公報をチェックする習慣がないので、候補者の主張や選挙の争点を全く知らないまま選挙当日を迎えてしまい、そのために投票に行く意欲が失せてしまっている、もしくは選挙を自分に関わりのあるものとして捉えられていないのだと考えられます。多くの若者は、もしごく簡単にでも候補者のことやその政策を知ることができれば、選挙の争点や自分やその周辺の生活における課題を見出すにいたり、自身と考えの合う候補者を見つけて主体的に投票権を行使でき、更にはそのことを投票へ行く積極的な動機とすることができることでしょう。

そこでお聞きしますが、情報源の多くをネットに依存している若者にとって、アクセスしやすいデジタル媒体で、候補者の情報やその政策など、投票の予備知識として必要な情報を一括化して掲載することなど、若者の投票率向上策として、デジタル公報のようなものはできないものか、お考えをお聞かせ下さい。

 

Q.もちろん、これらの方法は本質的な解決策ではなく、一人一人に投票権の重要さを教え、自ら望んで投票に行かせることがそもそも必要であり、その根底には主権者教育が欠かすことはできません。

18歳選挙権を機に、若者の政治的リテラシーや政治参加意識を育む必要があるとして、「主権者教育」(シティズンシップ教育、政治教育)が注目されましたが、主権者教育とは、若者を選挙に行かせるためだけの教育ではなく、低い投票率を上げるためだけに行う教育でもありません。

主権者教育とは、様々な利害が複雑に絡み合う社会課題について、できるだけ多くの合意を形成し、今とこれからの社会をつくるために、政治に参画(=意思決定プロセスに参加)することを目指して、若者が「知り・考え・意見を持ち・論じ・決める」ことを学んでいく教育を差し、その先に真に自立した個が育まれていくとされています。

従来の主権者教育には、これまで3つの課題があると言われており、

①国政や地方政治などを扱うため、生徒が「事前知識」を十分に持っていないと議論が深まらないことや、授業において「政治的中立性」が求められること。

②「政治」に関心を持つことはできても「意思決定のプロセス」に参加する実感までは持ちづらいこと。

③単なる「人気投票」や「選挙ごっこ」になりがちであること。

が挙げられていました。

これらの課題をどのように克服すればよいのか。

ベルリン市の各行政区などでは、公園等の都市開発を行う際に子どもの参画が条例で義務付けられており、子どもを公園利用者の当事者として意思決定に参加させています。

この考え方は、「ステップ・バイ・ステップ・アプローチ」と言われており、小さい頃から身の周りの社会的テーマについて考えて関与する機会を与え、年齢が上昇するにつれて、より政治的なテーマについても関心を持たせるのが狙いとなっています。

このように、ドイツの主権者教育の事例では、

①生徒にとって身近なテーマを扱うこと。

②生徒に当事者として問題解決を考え、意思決定に参加させること。

③政治的なテーマを扱っていなくても主権者教育として実施されていること。

とされ、生徒にとって身近な「学校生活」を題材にした主権者教育プログラムは非常に効果的と考えられているようです。

そこでお伺いしますが、こうした様々な形での主権者教育が考えられる中、今後はどのようにプログラムを構成していくおつもりなのか、またどのような方にアドバイスを仰ぐのか、現状に甘んじることなく、更なる取り組みへのお考えがあれば、お聞かせ下さい。

 

Q.公園などの再整備について、「ステップ・バイ・ステップ・アプローチ」のような取り組みを、こうした機会に取り入れていくことはできないものか。公園課や地域コミュニティ課だけでなく、子育てや教育に関わる部局とも連携して、有意義な形での再整備につなげていく必要があると思うがいかがでしょうか。

 

 

<学童保育の昼食提供について>

Q.学童クラブでは、10億円余、放課後子どもひろばでは6千万円余という予算が執行されていましたが、年々利用のニーズは高まり、今後も機を捉え、学童保育事業の拡充を図っていかなくてはなりません。枠を増やしていくだけでも大変な作業となることは存じていますが、子育て支援を一層進め、少子化にブレーキをかける、ストップさせていくことは、現代社会における至上命題でもあり、どの自治体においても喫緊の課題であることは言うまでもありません。

以前、私たちの会派の三雲議員からも質問させてもらいましたが、この7月から8月にかけての夏休みにおいて、改めて学童保育における昼食の要望の声を聴きましたのでお伺いします。

質問では、「学校休業期間中の学童クラブでの昼食提供検討することができないか」と区の所見をお聞ききした際、答弁は「衛生管理やアレルギー対応といった課題があることから、検討しておりません。」とのことでした。

そこで、都内で学童保育施設が最も多い八王子市での取り組みを紹介させてもらいます。これまで八王子でも、弁当を用意する親の負担が大きく、たくさんの要望が寄せられたことから、試行的に昼食を提供することに舵をきることになりました。また、弁当を用意できない家庭では、コンビニのおにぎりや弁当を持参する子も多くなり、子どもの健やかな育ちという点でも問題視する声があがり、栄養のある食事が提供されることが求められました。八王子方式では、小学校などの校舎の空き教室を使い、さらに、その校舎内の調理室を使用し、学校栄養士の献立に基づいて、給食調理員が調理する主食と主菜、1~2品程度の副菜が提供されます。これに、1食300円を保護者に負担してもらうとのこと。

できない理由として、衛生管理をあげられていましたが、長時間置かれたお弁当よりも十分に衛生的な昼食が提供できるのではないでしょうか。新宿区でも、学校内学童保育がなされている所があるのですから、試行的にはじめていくということも十分に検討できるのではないでしょうか。

 

Q.保護者会で仕出し弁当の手配を行っている学童クラブもありますが、注文や支払いのわずらわしさが大きなハードルとなっているようです。また、仕出しの中身も問題で、普通の業者にお願いすると大人が食すようなものになってしまい、栄養のバランスや塩分などへの配慮がなされていません。子どもが安心して食べられる弁当業者がなかなか見つからないこともネックとなっています。

提供の場所や仕方、調理場や担当する職員の確保、そして費用と、様々な課題があるものと思いますが、埼玉県の越谷市でも行われている学童への給食提供では、給食センターの調理員ら現場の職員から、「可能なら給食を提供したい」と声があがったことから始まった例もあります。一度に全学童の昼食提供をせよとは申しませんが、できるところ、やってみたいと思うところから段階的に進めて、その後アンケートなどを通して課題を洗い出し、更に取り組みを前に進めていくことが必要と考えます。

共働きの家庭が増えて、保育園の待機児童が社会問題となり、それを解消するために保育の枠を広げてきました。当たり前の話ですが、子どもは成長し、小学生になるわけですから、同様に学童のニーズも大きくなっていきます。夏休み中のお弁当問題も含め、親が働きやすい環境をどう整備すべきか、子どもたちが安心して過ごせる施設や人員はどうあるべきかなど、ここで学童のあり方に関する議論がしっかりなされなければ、今後問題はもっと大きく膨れ上がり、手が付けられなくなることが予想されます。区内の学童の拡充や学童のあり方について、改めてお考えをお聞きします。

 

<幼保無償化について>

Q.10月1日から、幼保無償化がスタートしました。区の広報などでも該当する施設や状況に応じた助成額などが詳しく示され、条例改正も齟齬なく進みました。ただ、保育現場や保護者からは、国の指導監督基準を満たさない認可外保育園などに5年間の経過措置を与え、公金を投入し助成していくことに違和感や不安を持つ声は根強く、「本当に大丈夫なのか」とのお話を伺うことがしばしばあります。先日、厚生労働省から発表があった認可外保育施設への立ち入り検査についての結果をまとめた報告では、「そもそも3割程度の調査しかできていないこと」が問題としてあげられ、その上で「そのうちの4割を超える施設が国の指導監督基準に違反していた」との説明がなされました。その基準違反の内容は、「乳幼児の検診の未実施」が一番多く、次いで「消防計画の未策定、訓練の未実施」、3番目には「子どもの安全確保への未配慮」となっています。ここで問題となるのは、違反が指摘されたこの3点が子どもの命や健康、安全に関わるものであり、一番誤りがあってはいけない項目だということです。7月8日の朝日新聞の記事では、「制度上、検査や認可外保育園の指導監督は都が担うことになっているため、調査時点でも認可外園の情報を把握できていない自治体もある」として、新宿区の担当者の「質の担保以前に、普段かかわりがないので事業者の実情がわからない」とのコメントが掲載されていました。ただ、6月13日の私の質問には、部長が「指導検査等への同行は、平成28年度には10回でしたが、平成30年度には43回実施しました。これにより、区内の認可外保育施設の状況を一定程度把握することができたと考えています。」とお答えになっています。

そこで改めてお聞きしますが、実情把握はされているのか、されていないのか、どちらなのかお答え下さい。

 

Q.半ば実情、現状も把握できない状況で見切り発車を強いられ、その最前線に立たされる自治体は「たまったものじゃない」といったところが本音なのではないでしょうか。ただし、こうしたことへの自衛策として、指導監督基準を満たさず、安全性が担保できない園や施設を独自の条例制定で無償化の対象範囲から外すことができることになぅています。杉並区などでは、「対象を広げ、わざわざ質を下げる危険をおかすことはない」と、質や安全性の確保を理由として、指導監督基準を満たさない認可外園や施設を、無償化の対象から外す方針としました。また、世田谷区では、基準を満たしていない園の利用者が600名を超えていることから、対象除外は再来年から、1年半の猶予期間を設けて対応していくなど、経過措置を短くする自治体もあります。私は、新宿区でも「劣悪な施設は対象から外す。または、改善にあたり5年の経過措置を丸々認めるということではなく、1年半程度の猶予とする」など、改善を早急に促していくことが必要だったものと考えます。改めて、こうした他自治体の判断について、区はどのような認識をもっているのか、ご見解を伺います。

 

Q.私は、「認可外園はダメ」といっている訳ではありません。認可外園といっても質は様々であり、認可園以上の運営をしている園や施設も少なくありません。また、様々な育ちを担保する受け皿として、幅広く無償化することの合理性も理解していますし、公平性を保つためにもこうしたやり方も一つの手法であったと思っています。しかし、保育中の子どもの死亡事故や重大事故の多くは基準を満たさない園や施設で起きています。こうした園や施設は、そもそも行政による指導や処分の対象になってきたのに、一転して公費投入の対象となり、質や安全性の低い施設にまで、国や自治体がお墨付きを与えることになるわけです。国の性急な制度制定に引きずられ、子ども命に関わる重要な判断を区に丸投げされる結果に憤りを感じざるを得ません。そうした中、自治体による認可外園への指導監査体制を強化した上で、各施設への指導の詳細を公表するなど、せめて保護者が劣悪な施設を避けることができるよう、環境を整えるべきです。権限の委譲とまではいかないまでも、都から調査・検査について、委託を受けるなど、何か手立てを考えていく必要があるものと思います。今後の都とのやりとりで考えられることがあれば教えて下さい。

 

 

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