決算委員会(10/3)2016年10月03日

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本日は、10時から決算員会が開かれ、しめくくり質疑が行われました。

 

私が、会派の持ち時間45分を全て担当することになりました。

 

款項目別質疑の時にできなかった保育を中心に質問しました。

 

①災害時要援護者について

②保育士の確保について

③介護体験教室など現場からの魅力発信について

④子育て支援に介護保険の仕組みの導入について

⑤小規模保育施設の「3歳の壁」について

、質しました。(以下、全文掲載)

 

長丁場の決算委員会を終え、ちょっと一息つけますが、13日の本会議までは気を抜けません。

 

最後まで、しっかりと頑張ります。

 

 

 

①災害時要援護者について

27年度の要援護者名簿の登録勧奨の取り組みについてお聞きします。

平成26年第4回定例会におきまして私どもの『災害時に支援者となる方へ災害時要援護者名簿を渡す際に、簡単な安否確認のマニュアルや危険な行動に出ないよう注意喚起する、新宿版「災害時要援護者支援の手引き」を作成し、事前に町会・自治会の方に配付してはいかがでしょうか。』という質問に対して吉住区長は『今後、町会、・自治会の方向けのマニュアルについては、仙台市の「災害時要援護者支援の手引き」や他自治体などの取り組みを参考に、作成と配布について検討してまいります。』と答弁いただきましたが、その後どのようになったのか、お聞かせ下さい。

また、同定例会の質問で『震災時に迅速に、そして安全に安否確認を行うためには、日ごろから民生委員や町会・自治会の方などとの情報交流が重要ではないでしょうか。新宿区で災害時要援護者支援会議のような機会を設けることも必要ではないか。』という質問に対して「日ごろから意見交換できるよう、民生委員・児童委員の避難所運営管理協議会への参加についても推進してまいります。」と答弁がありましたが、情報交換や顔合わせの場はあったのか、お伺いします。

 

 

②保育士の確保について

保育士の給与改善とスキルアップについてお伺いします。

現在、待機児童問題は深刻なものとなっています。東京都によると、平成28年の待機児童数は8,466人で、対前年度増減は652人にものぼります。また、保育所等利用申し込み率の推移は平成28年度では637,329人で、対前年度増減は+2.3%となっています。新宿区の待機児童は平成27年度で168人、平成28年度で58人と減少していますが、未だゼロには至っておりません。待機児童ゼロへの課題として、保育施設不足と共に、保育士不足があげられます。現在本区で不足されている保育士数は58人とされています。また、今後退職する方と入れ替わりで新しい保育士が必要となります。そのために、新宿区が保育士を支援し、保育士の方々が働きたいと感じられるような環境を整備するべきなのではないでしょうか。

各種報道などで、待機児童問題が大きくクローズアップされる中、各自治体では様々な対策が行われております。新宿区でも、慢性的な保育士不足に追い込まれており、大きな課題と考えます。

保育所の空きはあるにもかかわらず、保育士の数が足りず、「ハコがあっても人がいない」といった事態が起きているのでしょうか。現在、各自治体や企業で熾烈な保育士の獲得競争が起こり、各保育所では保育士の定員割れが相次いでいます。そして、就労条件と賃金や責任のミスマッチが大きく、保育士の待遇がなかなか改善されないことが、この問題に拍車をかけていると考えられます。

現在、保育士には、若さと体力がないと続かないハードでかつ過酷な労働と延長保育などによる加重な残業時間、有給休暇の取得の困難さが強いられています。また,保育士は、未就学児童を育てるという責任の重さもあり、事故への不安で精神を削る職業でもあります。しかしながら、厚生労働省の調査によると,残業手当が出ない場合も多く、20代後半の平均月収が15万円程度にとどまっており、結婚、出産等を理由に辞めてしまう「早期離職保育士」、保育士の資格は持っているが保育士として働いていない「潜在保育士」が増加傾向にあります。この早期離職保育士の割合は非常に多く、就職後5年未満で辞めてしまう人が半数以上存在し、8割以上の人が就職後10年未満で辞めています。また潜在保育士に関しては,保育士資格を持っている人の約半数であることがわかっています。

「こうした問題が解消した場合、保育士への就業を希望する」とした割合は63.6%となっており、就労条件が改善できれば、多くの保育士が就職・復職すると考えられることは明らかです。

また、せっかく保育士として就職・復職してもらっても、継続性を維持できなければ、問題解決とは言えません。「事業者に処遇改善加算しても、保育士一人ひとりの給与に反映されない」など、現場の声は切実です。継続して保育士の職に就いてもらうためにも、就労条件の改善や様々な配慮は不可欠です。保育士確保のための処遇改善など、区はどのようなお考えがあるのか、お聞かせ下さい。

処遇改善加算での申請されるものに、賃金体系表の提出などもあるかと思いますが、現場の声は「全然給料が上がらない。保育士や介護士の賃金アップを謳っていたのはどうなっている。」と悲鳴が上がっています。こうした声があがるのは何故か。提出されている賃金体系表が履行されていないことがあるのではないでしょうか。そうしたチェックなどは、どのようにされているのか、お聞かせ下さい。

履行されているかのチェックがなされなければ、できてなくても加算されて、不誠実まかり通るということになるのではないでしょうか。加算を認める際、履行されているかまで責任を持つ、職員一人ひとりの賃金に反映されているかまでしっかり調べる必要があると思いますがいかがでしょうか。

保育士確保のために、様々な自治体が支援制度を拡充させています。足立区では、採用後3年未満の常勤保育士を対象とした保育士奨学金返済支援補助金を設けています。2016年6月号の月刊ガバナンスによると、貸与型の奨学金を利用して保育士資格を取得した方が区内の私立保育施設に就職した場合、保育士本人に対し返済に必要な金額の一部(年10万円まで・最長3年)を補助し就職後の経済支援を行うそうです。また、潜在保育士を対象に、再就職に向けたセミナーや保育実習を実施し、これらを経て区内保育施設に就職した方に、ピアノレッスンや専門書の購入など自己啓発に掛かった費用の2分の1(上限10万円)を補助する保育再就職応援事業にも取り組んでいるそうです。

また、千葉県の船橋市では、船橋市内の私立保育園や認定こども園に勤務する保育士に対し、保育士修学資金貸付制度を設けています。市が事業所に補助金を交付することで、手当として保育士に支給されています。

このように、保育士不足の解消に向けて、独自の取り組みが各自治体で行われています。新宿区の対策としては保育従事職員用の宿舎借り上げ支援事業を行っていますが、補助用件が就業から5年以内活通勤時間1時間以内という厳しい条件が設けられています。保育士不足という課題のなかで、保育士の待遇が低いことは国会や報道などで取り上げられており、問題解決のための取り組みの必要性は明白です。各自治体が保育士への支援を拡充させている中で、支援の少ない自治体に保育士の方々は集まるでしょうか。保育士確保のためには、自治体独自の支援を拡充させる必要があります。

新宿区では今後独自の対保育士支援を拡大するつもりはあるのか、あるとするならばどのようなものか、区のお考えをお聞かせ下さい。

また、保育士の方が産んだ子どもが保育所に預けられず、保育士が復職できない事態の改善として、「保育士の子どもが保育を優先的に受けられる制度」を検討しているとのこと。素早い対応に期待するが、就職・復職にうまく結びついても、処遇が悪ければ続きません。しっかり保育士確保のための取り組みを進めることを要望します。

 

 

③介護体験教室など現場からの魅力発信について

介護の担い手不足が続く中、仕事の魅力を伝えようと介護事業者が若い世代に介護職を体験してもらう動きが広がっています。このままの状況では、団塊の世代が75歳以上になる2025年には約38万人の人材不足が予想されており、介護に携わる人材確保は喫緊の課題です。この新宿区でも、この問題は当たり前のように訪れると思いますが、どのような見立てをしているのか、お聞かせ下さい。また、現在の状況で人員不足により収容数を満たすことができていない施設はありますか。

そうした中、八王子市の特別養護老人ホームで「介護体験塾」が催されました。参加したのは、地域の小学4年生約80名、高齢者との接し方を学ぶ職員による寸劇、ケアマネージャーなどの仕事の紹介があった後、介護体験となります。生徒たちは班に分かれ、お互いにゼリーを食べさせたり、介護ベッドを操作する、車いすや介護車両に試乗するなど、様々な体験をしたようです。

管内の多くの事業所が慢性的な人材不足に陥り、そうした問題解決の一助として、行政が事業者と学校の橋渡しをしたとのこと。学校側も「核家族化で高齢者に接する機会がなく、介護職のことさえ知らない子どもたちもいる。」と、これを歓迎し、総合的な学習の時間の5コマをあてました。「高齢者は増えているのに、お世話をする人が足りません。これを機に、介護に関心を持ってもらえたらうれしい。まず介護職の処遇改善を進める必要があるが、一緒に仕事がしたいと現場で再会できることに期待したい。」と、担当した職員はこの試みの手ごたえを語られたようです。

こうした取り組みを、新宿区も行うべきだと考えますがいかがでしょうか。

こうした取り組みは、学校の主体性に任せるとしているが、地域性にのみ縛られることなく、大きな社会の課題、枠組みとして捉える必要があると思うがどのようにお考えか。また、介護事業者の努力に任せるということもあるかと思うが、そうした努力も限界があり、公の側でのテコ入れも必要な時期にきているのではないでしょうか。

選択するのは学校だとしても、選択肢の一つとして、学校と事業者の橋渡しをすることはできるものと考えるがいかがか。

給与水準や就労環境の改善など、処遇の改善が必要なのはいうまでもありませんが、若者にアプローチしてお金ではない介護の魅力を伝えるのも重要な施策の一つです。また、介護は地域の未来の風景を共に作り出す仕事であり、一人ひとりの職員がなぜこの仕事を選び、どんなやりがいを感じているかを発信することも重要と考えます。先々を見据えた施策として、区のお考えはいかがでしょうか。

 

 

④子育て支援に介護保険の仕組みの導入について

先日、両親学級に参加したところ、参加者のほとんどが地縁はなく、新宿にお住まいになって間もない方も多い状況でした。お父さんになろうとする方は、「色々と勉強はしているが仕事もあり、細かく制度や支援について調べる時間があまりない」とのこと。お母さんになろうとする方は、「知り合いも近くにおらず、夫も仕事で忙しい。親は遠方にあり、当てにならず、出産、産後は少々不安だ」とおっしゃっていました。子どもが産れる喜びより不安が先にいくようなことがあってならず、そうした心配や不安を払拭することが大きな課題だと改めて思いました。

そうした中、埼玉県和光市の取り組みの新聞記事を目にしました。和光市では、2014年に始めた育児支援事業「わこう版ネウボラ」の仕組みの一つ「母子保健ケアマネージャー」というものがあり、介護保険の仕組みを子育て支援に応用しようというものです。妊娠届けを出した時に、この「母子保健ケアマネージャー」が対応します。妊婦向けアンケートをもとに、心配事や不安な点を聴き取り、産後に支援が必要な人に「ケアプラン」が作成されます。様々な家庭事情があり、抱える心配事もそれぞれある中で、こうした複雑に絡み合った不安を丁寧に解いていくことが求められます。

以前、包括的な子育て支援制度「ネウボラ」について、色々とお聞きしました。「新宿区の場合は、子育てコンシェルジュとか、そうしたネーミングをしているということはないのですが、法定事業で利用者支援事業というものがございまして、新宿区においても先ほど申し上げた子ども総合相談センターほか家庭支援センター5カ所と地域子育て支援センター「二葉」「ゆったりーの」で利用者支援員を置いて相談を受けているという形です。先ほど、「健康部と縦割りにせずに」というお話もいただきましたけれども、当然のことながら、そうした点、非常に大事なことですので、多くの乳幼児健診など、様々なところで保健施策が行われますが、そうしたところへ私どもの事業のチラシを置いたり案内をしていただいたり、そうした連携をとりながらやらせていただいてございます。」とのお答えでした。

各所に相談員を配置している、その連携もとれる、チラシも置いてある、とのことですが、「サービスを用意して、それぞれが機能する」ということから一歩進めて「サービスを作るだけでなく、動かす仕組みが必要だ」という意思を持たなければ、「仏作って魂入れず」となってしまうのではないでしょうか。その動かす仕組みとして、連携重視の介護のシステムを子育てに応用した取り組みなど、非常に参考になるものと考えます。切れ目のない支援を行なっていくうえで、どのようなお考えがあるか、お聞かせ下さい。

この和光市の先進的な取り組みでは、ケアプランの利用について、援助者不足だけでなく、一人親や健康、経済的な問題など、様々な分野にわたっています。そうしたことから、プランを支える側も多岐にわたっており、ケアマネや職員のほか医師や臨床心理士、保育士、消費生活相談員など、支援関係者が集まる「コミュニティ会議」を編成し、個々のプランの見直しや達成度の評価などもしているようです。組織を超えて情報を共有する場があることで、更に切れ目をなくし、個々の事情に即した丁寧なケアが可能となっているとのこと。区は、こうした取り組みをどのようにお考えか、お伺いします。

 

 

⑤小規模保育施設の「3歳の壁」について

昨年4月からの子ども・子育て支援新制度では、0~2歳児が対象の小規模保育施設には、卒園児がエスカレーター式に入れる受け入れ園など連携施設を用意する必要があります。過渡期という配慮もあり、19年度末までの猶予がありますが、厚生労働省は、各事業者による確保を基本としながらも、自治体も積極的に介入するよう通知がなされています。しかし現在では、確保できていないケースが多く、多くの親子が卒園時点でもう一度、保育園探しを強いられる「3歳の壁」が問題視されています。

小規模保育施設に子どもを通わせている親御さんから「小学校入学まで通える園に移りたいが、なかなか空きが出ない。3歳以降の行き場が決まらず不安だ。」との声も聞きます。小規模保育施設の卒園児が改めて保育園探しをする場合、認可保育所などに優先的に入れる自治体も多いのですが、新宿区はいかがでしょうか。

待機児童が多い地域は、共働き家庭の増加などで全国的には園児が減る傾向がある幼稚園でも入園希望者も多く、「小規模保育施設の卒園児を受け入れなくても店員は埋まる。」との保育事業者の本音も聞こえます。「事業者が連携の必要性を十分に理解していないことや事業者間の保育方針の違いなどが壁となり、待機児童が多い地域では、受け入れ側の園に連携するメリットがない」と連携が進まない理由となっています。また、NPO法人「全国小規模保育協議会」の昨年の調査では、半数の小規模保育事業者が「3歳以降の受け皿としての連携施設が見つからないこと」を経営の課題に挙げているとのこと。どちらの事業者も「行政がテコ入れしない限り、連携は進まない」と考えており、こうした問題の改善は行政の取り組み次第ということになるわけです。

大阪府堺市では、事業者間の話し合いに同席したり、受け入れ側に連携をお願いするなど、市が介入したことにより、25施設中19施設が連携先を見つけるに至ったようです。こうした中には、園庭を使わせてもらうなどの保育支援にまで踏み込むことができ、「事前に先生も子どもも名前を覚えることができ、全く知らない園に入るより、子どもの不安が少ない」と更なる前進もあり、保育の施設格差の改善にもつながったと様々な効果波及があったとのこと。

横浜市では、受け入れ側の園が連携しやすくなるように補助金を出しています。事業者に、こうした制度の説明を積極的にしてまわりつつ、仲介し、実績につなげる取り組みです。

小規模保育施設と連携施設とのマッチアップは、保護者の安心だけではなく、子どもの発達にとっても大切です。自治体が園同士の連携をコーディネートしたり、地域ブロックを作り、その中の園同士が交流を深めて連携につなげたりする取り組みが必要だと考えます。区のお考えをお聞かせ下さい。