予算委員会(3/3)

2017年03月03日

  本日は、10時から予算委員会が開かれました。   体調はいまいちですが、質疑には影響なしです。   しかし、何でこうなっているのか分からないので、少々気持ち悪くもあります。   委員会は、引き続き款項目別の質疑となります。   昨日の福祉費についての説明を受け、その項目からスタートです。   質問については、以下に全文掲載します。   <福祉費>   ○高齢者介護福祉の人材確保について 整備を進めている高齢者介護事業の事業者選定に苦戦することがありますが、区はどのような理由があると捉えていますか。私は、人手不足が大きな理由ではないかと考えますがいかがでしょうか、お考えをお聞かせ下さい。 厚生労働省の調べで、介護職の有効求人倍率は、2014年以降概ね2倍台が続き、15年12月に3倍台に突入。昨年11月には3.40倍で、全職種平均の1.31倍を大きく上回る結果が出ました。こうした結果の背景には、介護業界を志す人の数が需要増に追いつかない事情があり、団塊世代が全て75歳になる25年度には介護従事者が約38万人不足すると計算しています。特に深刻なのは若手層の薄さにあると言われており、公益財団法人「介護労働安定センター」の調査では、30歳未満の介護従事者は全体の12%しかおらず、入社1年未満での離職率は40.2%、1年以上3年未満では34.6%と極めて高い数字となっています。そうしたことから、厚生労働省は、昨年7月に待遇改善するために、17年度に介護報酬を1年前倒しにする方針を固めました。こうした影響が、区ではどのように現れるか、お考えをお聞かせ下さい。 離職の理由として、賃金の安さを挙げる方も多いのですが、キャリア形成の不整備を訴える方も多いようです。「介護職の専門性を明確にし、将来の展望を描ける環境を整えることが必須なのだが、仕事のきつさや低賃金という従来のイメージを拭い去るのに苦労しているのが現状だ」と担当者はコメントしており、認定介護福祉士認証・認定機構などでは、さらに専門性の高い上級職「認定介護福祉士」の導入を図り、介護福祉士のキャリア形成につなげていこうとする動きもあります。そうした中、区独自のキャリア形成をすることで、人材を囲い込むというやり方もあると思うのですがいかがでしょうか。ご所見を伺います。 また、様々な自治体で中学校などへ介護福祉士を派遣して、出前講座を行ない、この業種の意義や将来性、必要性を説き、従来のイメージ払しょくに努めていると聞きます。また、日本介護協会は「介護甲子園」なるイベントを開催し、職員同士が介護の技法や魅力を発信し、自分たちのやる気ややりがいを奮起させると共に、今後就職を控える若い人たちに、介護職に目を向けてもらおうとアピールしています。介護人材の育成が必要であることは言うまでもありませんが、待っていても勝手に集まってくるという状況ではないようです。そこで、区も指をくわえて見ているのではなく、業界のイメージをよくし、職種のステータスを向上させるのに一肌脱ぐ必要があるのではないでしょうか。今後の取り組みなどお考えがあればお聞かせ下さい。     ○高齢者を地域で支える仕組みづくりについて 高齢者を地域で支える仕組みづくりとして、地域安心カフェの取り組みがあります。高齢者や介護者などが気軽に交流・相談できる場として機能しており、利用者の方からは好評です。地域安心カフェには、高齢者施設の地域貢献型カフェ、区委託のカフェ、区民主体の自主運営によるカフェなど様々な背景があり、それぞれが個性や特色を持ったものとなっています。こうした取り組みを一層昇華させるためにも、各カフェが一堂に会するイベントや定期的な情報交換の場を行政が取り持って開催することはできないものでしょうか。     ○認知症高齢者を支える仕組み 認知症高齢者を支える仕組みは様々ありますが、程度によっては話し相手をすることやちょっとした生活作業の補助、見守りなど、経験や知識、体力などをあまり問わないものもあります。そうした支援に、元気高齢者の協力を仰ぎ、こうしたことに組み込むことはできないものでしょうか、ご所見をお伺いします。       <子ども家庭費>     ○児童の事故防止策を学ぶ取り組みについて 横浜市では、保育園で子どもが様々な事故予防を学ぶ講座「あんぜんカレッジ」が開かれています。この「あんぜんカレッジ」は、園の建物や園庭でけがなどにつながりそうな場所を見つける「ハザードハンティング」や「窒息・中毒」、「水遊び・溺れ」など、約半年のうちに7回の講座が開かれます。「ハザードハンティング」では、園庭柱の飛び出したフックやつまずきそうな段差、指が引き込まれそうな引き戸の隙間などを子どもたちと発見していきます。「窒息・中毒」では、食べ物がのどに詰まる危険性を教わり、「水遊び・溺れ」では、ライフジャケットを身につけたり、ペットボトルを抱えたりしながら、プールで浮かぶ体験をしたそうです。「子ども自身が事故をイメージしてみることが大切で、これが危険を察知し、事故を予防することにつながる」と講師の方はおっしゃります。ちなみに、アメリカでは子ども自身が4~5歳から危機管理教育を受けるのが通常とのことから、日本でもスタートしたようです。また、子どもは講義の後、家に帰ってくると「大事な話」といって学んだことを保護者に話してくれるそうで、こうした経験を親子で共有し、大人にも効果があるようです。「あんぜんカレッジ」で子どもの事故防止に取り組むNPO「Safety Kids」の代表は、「子どもたちは、事故の一歩手前のヒヤリハットを繰り返し経験している。その経験を、子どもも大人も事故予防の知識として生かしていくことが重要です。」と取り組みの意義を説明しています。こうした取り組みで、子どもの事故予防を図ることに区はどのようにお考えか、お伺いします。 数が増えれば質が下がると思われるのが通常の考えであり、そうではないということをこうした一つ一つの取り組みで、実証していくこと、積み上げていくことが必要だと考えます。様々な手法が考えられるが、前向きに検討していただくことを要望します。     ○発達障害児の支援について 「1~2歳児は病気も多く、通えないことが多い。療育の回数を増やすことで、療育機会の担保を考えてもらえないか。」「個別セラピーの回数を増やしてほしい。」「1か月に40分では少なく感じる。職員に相談する時間も短い。」など、利用者の声がありますが、区は、こうした声をどのように受け止めていますか。 療育へ行くにあたり、平日のみの実施だと保育園に迎えに行き、その後療育へ連れていくことになると、会社に時間休みの制度がなければ、有休をとる必要が生じます。年間で20回程度あるので、夫婦交代で休みを取っても非常に困難な状況となっています。保育所へのセラピスト訪問事業で、こうした事情も緩和されつつあるとも聞きますが、平日のみのプログラムではなく、土日や休日にも実施することはできないものでしょうか、お考えをお聞かせ下さい。 民間の療育と「あいあい」などを併用しながら利用する方が多いと聞いています。民間の「リタリコ」に自費で通っている方の話では、7000円/回(1回45分)及び施設利用料2000円/月、の負担は大きい。また、とても多くの方が待機となり、希望してから半年以上待っていても入ることができない状況と聞きました。そうした民間利用についてなど、利用時間や費やした金額など、アンケートなどで細かく聴き取っていくことで、助成等のニーズをあぶりだす作業が必要だと考えますがいかがでしょうか。 通常の育児でも十分に大変なのですから、障害を抱えた児童の育児は更に大変なことは言うまでもありません。また、今後の経済的負担などを考えれば、共働きで少しでもそうした点の解決に近づけておきたいと思うのも当たり前の事です。だからこそ、そうした家庭やお子さんのサポートは重要であり、最初に解決を図らなければならないものと考えます。現場の声に良く耳を傾けて、支援の充実をお図り頂きますよう要望します。     ○放課後の子どもの居場所と活動支援の充実 現在、学童待機などが出ており対応できていない地域や保育施設やこども園などの待機児童が移行してくることが予測される地域などでの情報分析しっかり踏まえ、対応を誤ることなきよう要望します。     ○無認可保育施設の指導・検査体制について 待機児童の受け皿として、無認可保育施設が一つの行く先と考えられます。預ける親御さんが、「無認可でも大丈夫かしら」との声も多く聞きますが、そうした声に応えるため、都も抜き打ち調査などもして、検査・指導の体制をとっていますが、人手不足で3割ほどしか手をつけられないといった状況のようです。そこで、そうした保護者の不安の声に応えるためにも、区独自の検査を進めるなどできないものでしょうか。    

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