一般質問に立ちました

2019年06月13日

  本日は、10時から本会議が開かれました。   代表質問から始まり、午後から一般質問となりました。   私は、15時ごろから登壇かと思いきや…。   前の質問、答弁のボリュームにより時間が早まり、14時40分に前倒しで質問に立つことになりました。   令和初の質問は、手前みそですがうまくできたものと思います。   正直、他会派の新人議員の質問が続き、緊張を引きずりそうな感じもあったので…。   質問については以下、全文を掲載します。     「保育施設の安全性や質の確保について」   2019年5月10日の参議院本会議で「子ども・子育て支援法改正案」が成立しました。幼保無償化の実施までじっくりと取り組む時間もないため、幼保無償化のスタート直前直後には自治体や園、保護者の間で混乱が生じることも予想され、有識者からは「制度設計が甘く、見切り発車。」との不安の声もあがっています。   また、導入前の今でも、「幼保無償化で保育料や教育費を補助するのではなく、その予算で保育士や幼稚園の先生の待遇改善に繋げて欲しい」という声も上がっており、教育費の家計の圧迫のみならず、保育士不足などにより、行政が思うように園を増やせない問題への対応も求められています。   保育園、幼稚園向けの採用支援を行うウェルクスの2018年9月での調査によると、7割の先生が幼保無償化には反対という調査結果が出ています。現場の先生が幼保無償化に反対する理由としては ・無償化の結果、保育園への入園希望者が増えることでの待機児童の増加 ・入園者が増えることでの業務負担の増加、保育の質の低下 となっています。   計画当初は、一般的にいう認可外保育施設、自治体独自の認証保育施設、ベビーホテル、ベビーシッターや認可外の事業所内保育などへの補助は原則として、保育士の配置人数などの指導監督基準を満たすことが条件となり、この基準を満たすもののみ、無償化の対象とされていました。 しかし、認可保育所へ入園できず、なくなく認可外を利用するケースも多く、そのため、今後の利用者の公平性や、認可外でもその施設の質の向上を促進するためにと、2019年2月に、5年間は経過措置として、基準を満たしていない場合でも無償化対象に加えることが閣議決定されました。 これにより、ベビーシッターや認可外施設などの幅広いサービスも無償化の対象になったわけですが、認可外施設を巡っては安全性の確保などについて、懸念の声が広がっています。 厚生労働省によると、基準を満たしていない施設は全国で4割にも上っており、認可外施設で発生した死亡事故は2013~17年で認可施設の3倍以上という調査があります。これが安全性への懸念の背景になっていて、「まずは保育士の配置基準などを満たすよう、国が促すのが先。保育の質を確保するようにした上で、無償化を導入するのが筋ではないか。」「事業者に質を高めようという動機付けが働かなくなる。」と専門家からは批判が出ています。 また、待機児童の発生している自治体からは「無償化よりも、待機児童の解消の方が先だ。」との異論も根強いとのこと。   そうした中、安全性などを確かめるため、認可外保育施設における調査の必要性が高まり、東京都では巡回指導チームを設けて、調査実施率を上げる努力をしています。しかし、こうした調査も慢性的に手が足りておらず、認可外保育施設への立ち入り調査の実施率は21%にとどまっているのが現状です。   もちろん、認可外保育施設の全ての質が悪いわけではありません。しかし、中には悪質な業者がいることも事実です。夜に働かないと生活できないシングルマザーなど、生活状況が厳しい人たちが、質に問題があっても利用せざるをえない状況の足元をみるような運営をするところもあります。先日も他の自治体ではありますが、立ち入り調査後、いくつかの施設に繰り返し指導するも改善されなかった結果、改善勧告及び施設名の公表といった厳しい措置に都が踏み切ったとの新聞記事を目にしました。調査実施率からすると、こうした業者があぶりだされたのも氷山の一角と言わざるをえません。また、「そうした悪質な業者でも、今回の制度では対象になることが問題」と保育施設の安全問題に詳しい寺町弁護士もおっしゃられています。   そこでお聞きします。子どもの安全性を保護するため、保育の質を維持するためにも調査の徹底が必要だと考えますがいかがでしょうか。都との連携体制や区独自の立ち入り調査実施の検討など、区のご所見をお伺いします。   また、悪質な業者への対策として、都の判断や措置を待つだけでは、調査実施率の低さから考えても、スピード感を失うことになりかねません。そうした業者に対して、区ではどのように対処していくおつもりなのか、お聞かせ下さい。   そして、これまで金銭的に保育園や保育施設に預けられなかった人たちが、保育園に預けたいと殺到することも想定されます。そうなれば、新たな待機児童が発生する要因にもなりかねません。これまで区は、待機児童ゼロに向け、取り組みを強化していることは承知をしていますが、こうしたことも考慮された上で計画が立っているのか、ご見解を伺います。   次に、保育施設や幼稚園のお散歩ルートの安全確保について、お聞きいたします。 大津市で先月8日に散歩中だった保育園児ら16人が死傷する事故が発生、15日には市原市で公園に車が突っ込み、園児を守ろうとした保育士が負傷する事故も起きました。 子どもが巻き込まれた事故をめぐっては、2012年に京都で集団登校中の小学生らが死傷した事故を受けて、全国の公立小学校の通学路の緊急点検が行われ、危険個所を確認。その結果、路肩の拡幅、ガードレールやガードポールの設置、信号機や横断歩道の新設などの対策が実施されてきました。しかし、幼稚園や保育園の通園や散歩のルートは対象外として、これまで見落とされてきたことにより、今回の事故が起きてしまったとの指摘もされています。   保育の安全研究・教育センターの掛札代表理事は、「保育園の散歩ルートの大部分は歩道と車道が分離されておらず、保育士たちが必死に園児を守りながら散歩させている。政府や自治体は歩道と車道の間に物理的な障壁を造るなど、園児が散歩をする道路の安全整備の責任を果たすべきだ。」と指摘し、「散歩は園児の成長、発達には欠かせないもの。保育園をつくることばかりに目が行き、散歩のルートなどの安全対策がなおざりにされてきた。幼い命の安全対策は二重、三重になされなければならない。」と保育における安全のあり方についても語られていました。   こうした事故を受け、国交省は園児らが散歩などで移動する経路の安全確保に向け、全国的な点検に着手し、警察や自治体と連携して、過去5年に子どもが重大な被害に遭った交差点などを調べることとしました。その結果を基に、国交省はガードレールや車止めの設置など、対策を実施する自治体への支援拡充の検討を進めるとのこと。   また、保育の現場では、交通ルールを守る以上にどんな対策が取り得るのか、「完璧な対策はないが、リスクを減らす方法を考え続けたい。」と模索が続いていると聞いています。   そこでお伺いします。危険個所のチェックなどについて、子育て所管での散歩ルートの確認等の対応だけではなく、以前の教育所管での調査との連動も必要と考えます。また、道路や交通の所管とも合わせて、取り組みを進めなければ、解決は困難です。足立区などでは、大津市の事故の翌日、区長から「全庁的に取り組むべし」と指示が出たとのこと。新宿区でも、そうした総合的な取り組みをするべきだと考えますがお考えをお聞かせ下さい。   また、園外活動については、これまでも各施設でマニュアルがまとめられていたものと思いますが、こうした機会に公私や認可の有無など関係なく、マニュアルや意識を幅広く共有すべきだと思いますがいかがでしょうか。そうしますと各施設任せでの対応ではなく、行政が一層協働していかなければなりません。区のご所見をお伺いします。    

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